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SCSK株式会社

OMRON UPSHPE HVMの連携についての検証

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■はじめに

昨今、従来サーバ仮想化製品のデファクトスタンダードだったVMWare社の戦略変更を受け、他の仮想化製品への移⾏を検討する動きが活発になっています。こうした流れの中、Hewlett Packard Enterprise(以下、HPE社)から「HPE Morpheus VM Essentials Software(以下、HVM)」が発表され、新たな仮想化製品の選択肢として注⽬を集めています。

​⼀⽅、安定した電源供給や停電対策の為に、仮想化製品と併せてUPS(無停電電源装置)の導⼊を検討されるお客様が依然として多くいらっしゃいます。

そこで今回は、多くのUPS製品を展開するオムロンソーシアルソリューションズ株式会社と共同で、HVMとOMRON UPSを使⽤した⾃動シャットダウン・⾃動起動に関する動作検証を実施しました。

本記事では、動作検証の結果に加え、シャットダウン連携の仕組みやHVM環境でUPSを使⽤する際の注意点についても記載していますので、ぜひ最後までご覧ください!

■検証環境構成

本検証ではHVM サーバ3台と、共有ストレージ1台を⽤意し、それらを1台のUPSから電源供給する構成としています。 仮想マシンとしてはVMEssentials環境を管理するマネージャーVM (Morpheus Manager)、Windows仮想マシン1つ、Linux仮想マシン 2つを⽤意し、これら仮想マシンを含めてシステム全体を⾃動シャットダウンする仕組みを作成します。

機器一覧

機器一覧表[1].png

■自動シャットダウン・自動起動の流れ

本検証では停電時・復旧時に下記のような自動処理が行われるように設定しました。

<停電時の自動停止の流れ>

UPSへの電源供給が停⽌すると、下記のような流れで管理機器およびUPS⾃体が停⽌します。

また本検証では全ての仮想マシンを⼀括で停⽌するだけでなく、仮想マシンをグルーピングしグループ間で時間差を付けて仮想マシンを停⽌させるケースを想定します。今回は例として仮想マシン名に「OMR」という⽂字を含む仮想マシンを⼀つのグループとみなし、最初にこのグループの仮想マシンを停⽌し、最後に残りの仮想マシンを停⽌するという流れで停⽌処理を⾏います。​

待機時間

​停電発生~待機時間

​(60秒間)

停電が発生し、UPSへの電源供給が断たれます。

待機時間が経過しても停電状態が継続した場合、後続の停止処理を行います。​

​待機時間中に停電が復活した場合、後続の停止処理はキャンセルされます。

停止処理時間

仮想マシン停止①

仮想マシン停止②

Morpheus サービス停止

Morpheus Manager停止

クラスター停止

仮想化ホスト停止

外部ストレージ停止

UPS停止

0秒

(60秒間処理)

ある条件にある仮想マシンを停止します。

(今回は仮想マシン名に“OMR”を含む仮想マシンを停止する処理を行います)

60秒後

(60秒間処理)

​次に残りの仮想マシン(Morpheus Manager)以外を全て停止します。

120秒後

(30秒間処理)

Morpheus Managerのサービスを停止します。

150秒後

(30秒間処理)

Morpheus Managerの仮想マシン自体を停止します。

180秒後

(30秒間処理)

​仮想化ホストのクラスターサービスを停止します。

210秒後

(60秒間処理)

各仮想化ホストを停止します。

270秒後

​  (150秒間処理)

​外部ストレージのコントローラーを停止します。

420秒後

​ 

停止処理開始から420秒目にUPS自体を停止します。

※時間は参考値です。各項⽬の個別試験にて実測した時間を元に追加で余⼒を持たせた時間を設定しています。

<停電復旧時の⾃動起動の流れ>

停電から復旧しUPSへの電源供給再開された時に、UPSおよび接続機器を⾃動的に起動する仕組みを設定できます。

⾃動起動検証では下記のような流れで管理機器を起動させます。基本的には停⽌した際の順序を逆転させる形で起動します。

起動処理時間

​停電から復旧

停電から復旧するとUPSが自動起動し、各機器への電源供給を開始します。

外部ストレージ起動

0

(5分間処理)

UPSからの電源供給が再開されるとストレージ機器は即座に軌道を開始します。

​※サーバーなどその他の機器は通電状態になるもののまだ起動していません。

仮想化ホスト起動

5分後

(5分間処理)

IPMI(iLO)経由で各ホストの電源をONにします。

​ホスト起動後のクラスタサービスも自動的に起動します。

Morpheus Manager起動

10分後

(5分間処理)

Morpheus Managerの仮想マシンを起動します。

Morpheusサービスも自動的に起動します。

仮想マシン①起動

15分秒後

(3分間処理)

ある条件に当てはまる仮想マシンを起動します。(今回は仮想マシン名に「“OMR”を含まないその他の仮想マシン」を起動する処理を行います。

仮想マシン②起動

18分後

(3分間処理)

ある条件に当てはまる仮想マシンを起動します。(今回は仮想マシン名に「“OMR”を含む仮想マシン」を起動する処理を行います。

※時間は参考値です。各項⽬の個別試験にて実測した時間を元に追加で余⼒を持たせた時間を設定しています。

■どのように仮想マシンのシャットダウン連携処理を実現している?

OMRON製UPSにおいて、VMwareやNutanixなどサーバ仮想化環境を停⽌する場合、OMRON社のオプション製品である「Virtuattendant」を⽤いて仮想マシンの停⽌制御を⾏う構成が⼀般的です。しかし、Virtuattendantは(2025年7⽉時点で) HVM未対応の為、別の⼿段にて各仮想マシンを停⽌制御する必要がありました。

代わりにMorpheus Managerをコマンドラインで制御する「Morpheus CLI」とその前提パッケージである「Ruby」を導⼊し、Morpheus Manager経由でCLIコマンドを実⾏して各仮想マシンの停⽌を⾏う仕組みを採⽤しています。(その後、SC22カードに制御を引き継いでMorpheus Managerやホストやストレージの停⽌を⾏う流れとなります)。

これらの停⽌制御はUPS制御⽤カード「SC22」からSSHを使⽤して各機器にコマンド実⾏する仕組みとなっている為、シャットダウン スクリプトを実⾏する為のサーバを別途⽤意する必要がないことが特徴です。

構成図2[1].png

HVM環境で注意すべき主なポイント

HVM環境で注意すべき主なポイント[1].png

■まとめ

本検証では、HVMとOMRON UPSを使⽤した⾃動シャットダウン・⾃動起動が問題なく実施できることに加え、複数の仮想マシンをまとめて制御したいというケースにも対応できることが確認できました。

 

今回はHVMのStandalone 版での検証を実施しましたが、次回はPCBE版の検証にもチャレンジする予定ですので、続報にご期待ください!

また、SCSKではHVM⾃体の検証も進めていますので、HVMに関するご相談があれば、ぜひお気軽にお問い合わせください!

【技術検証チーム】


ITインフラ・ソフトウェア事業本部 サーバ・ストレージ部 技術第一課

 

課長

佐々木 有吾

技術メンバー

大野 薫、吉田 賢司、大井 泰之
 

製品・サービスに関するご質問はこちらからお問い合わせください

SCSK株式会社 ITインフラ・ソフトウェア事業本部 サーバ・ストレージ部

※お客様のご希望に合わせて電話・メールなどでご回答いたします。お気軽にご相談下さい!

■免責事項等

本書は、オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社および、SCSK株式会社(以下SCSK)が、独⾃の検証結果から⼿順を記述しました。 本書は情報提供のみを⽬的としています。オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社、SCSKは本情報の正確性または完全性に対して⼀切の責任を負いません。また、実際の動作環境をこの資料により保障するものではありません。掲載されている製品、会社名、サービス名、ロゴマークなどはすべて各社の商標または登録商標です。

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